木の茶筒こう選ぶ
木の茶筒といっても、さまざまな樹種があります。定番は欅といわれますが、ベストであるというわけでなく、どれにも木の良さがあり愛着がわきます。迷ってしまう方のために、あえて独断で選び方をまとめてみました。ただし、同一樹種でも欅のように個体差が大きいものがあり、あくまでも目安と考えてください。
- ふたの閉まり加減がしっかりした茶筒なら→桑・梅・一位
- 木の香りが少なく馴らしが容易な茶筒なら→梅・神代欅
- 木らしい質感があり木目の美しい茶筒なら→欅・神代欅
- 使い込むうちに趣が深まってくる茶筒なら→桑・欅
- 長寿の祝いで縁起がよいとされる茶筒なら→槐・桑
- 個性的で珍しく材として価値ある茶筒なら→黒柿・花梨・欅杢
欅 | 神代欅 | 桑 | 槐 | |
合口の加減 | ★ | ★ | ★★★ | ★ |
木の香りの薄さ | ★★ | ★★★ | ★★ | ★★★ |
杢目の味わい | ★★★ | ★★★ | ★ | ★ |
趣の経年変化 | ★★★ | ★★ | ★★★ | ★★ |
梅 | 黒柿 | 花梨瘤 | 一位 | |
合口の加減 | ★★★ | ★★ | ★★ | ★★★ |
木の香りの薄さ | ★★★ | ★★ | ★ | ★★ |
杢目の味わい | ★ | ★★ | ★★★ | ★ |
趣の経年変化 | ★ | ★ | ★ | ★★ |
調湿性や気密性などは、厳密に比較できません。一般的には、環孔材は導管が多く木目がよくあらわれ、散孔材は導管が少なく肌目が精となります。欅や桑や槐は環孔材、梅や黒柿は散孔材です。ただ、調湿性や気密性は導管の数だけでなく太さにも関係しますので、一概に環孔材と散孔材での比較はできません。